名前はどうなる?
このふたつの記事を読んで、想像がドンドンふくらんでしまいました。
まずは会社名と名前とEメールアドレスだけが書かれることになりそうな伊藤ガビンさんの名刺を想像してみたら、なんだかやたらとカッコよくなりそうな気がします。メディアの先端にいる人たちにとって、自分を示すために必要な情報がとても少なくなっていることが良く分かります。
極端なことをいえば、自分のことをウェブで検索してもらう糸口さえ示せばいいのだから、名前だけでもいいのかもしれません。
なんてことを考えていると、mojix さんが、名前はなくてもいいかもしれない、なんておっしゃる。まぁこれは人物の名前のことじゃなくてファイル名のことなんですが。
iTunes が快適な理由は"flat file system"(ディレクトリ構造をユーザーから完全に隠し、タグとサーチ機能を全面に出したファイルシステム)(参照)をごく自然な形で実現したからだ、ということがいろんなことで言われています。iTunes ではウェブ上の CDDB から情報を得ることによって、必要最低限のタギングが自動で行われています。それらの情報を元にした検索は、スマートプレイリストやパーティーシャッフルのように、これまたとても自然なかたちで行われます。ユーザはそれらの操作を、ファイルそのものをまったく意識することなく行うことができます。
Apple はこのファイルシステムを iPhoto で写真データに、Spotlight でハードディスク内の情報全てに対して適用しました。Spotlight についてはまだ過渡期にあるので、ユーザはまだファイルそのものを意識する必要がありますが、近い将来、全ての情報はフォルダ分けされずにワンボリュームで管理されることになるでしょう。
Mixi でマイミクの数が一定量を超えると、マイミクのハンドルネームで管理することができなくなります。マイミクみんなの日記を読むわけにはいかないので、キーワードで日記を検索して読むことになります。これはつまり、人間の名前さえも"flat file system"で扱われる可能性を示しています。あ、示してませんか。無理がありますか、そうですか。
ん~、とにかくそれに近いことが起こりそうな気がします。
で、そのときにとても重要になってくるのが、検索で自分のことが引っかかるように、いかにウェブ上に自分の情報を発信するか、ってことです。人の名前ではなく、その人が発信している情報の方が重要になります。有名だろうが無名だろうが、名前としてはまずフラットに置かれることになります。ある人にとって有益な情報があれば、その人にとってその情報を発信した人の名前が記憶されるかもしれません。あるいは記憶されるのはその情報だけかもしれませんが。
人の名前の意味はどんどん希薄になっていくのかもしれません。
[IT]
There are 2 Comments
先見とりあげてくださってどもです。
この名前の話(そして分類と検索)は、最終的に、
自分の部屋の汚さ(分類を放棄)を正当化するために
使いたいと思ってます(笑。
コメントいただいてありがとうございます。
というかなんというか、感激です。
ヒデキ感激。(←あ、本名があらわに)
え〜、やっぱり転がってますか、缶ビールの空き缶。
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