Yahoo! 坂本龍一独占インタヴュー
印象に残った部分を少しピックアップしてみます。
ロック、R&B、ヒップホップなど、音楽のジャンルを越えて共通して言えることは、ボーカリストは神の代弁者だということ。ボーカリストはステージの一番前に立ち、たくさんの人が彼(ら)の話(唄)を聞く。
その神の代弁者が言葉という形で他人に「答え」を宣告するっていうのがイヤなんです。ぼくができることと言えば、「ぼくはこう考えてるんですけど、あなたはどうですか」っていうのを表現すること。
だから「反戦」ではなく「非戦」なんですよ。
これは、「CHASM」のコンセプトについて語ったくだり。NewYorkで9.11を経験し、イラク戦争で主導的な立場を取り続けるアメリカに住んで、肌で感じた率直な感想だろう。
「非戦」という、違和感のある言葉の意味が理解出たような気がする。
世界中のわらべ歌は言語が違っていても、音的にはかなり似ているんですよ。アフリカだろうがヨーロッパだろうが、わらべ歌が持つ独特の音感はあまり変わらない気がする。
わらべ歌は人類集団で何世代もかけてつくり、受け継いでゆくものですよ。仮に「音楽の天才」というような人がどんなにがんばったところで、世代を超えて数千年も残るわらべ歌をつくり出すことは、できるはずがありません。
建築の設計をしていて、同じようなことを感じたことがある。つまり、真に美しい建築(群)は、偉そうな建築家が深く関わらずに、永い年月をかけて素人集団が作り上げた町並みでなのある。その土地の材料を使い、失敗を繰り返しながら改良を続ける。気の遠くなるような労力をかけて出来上がるのである。
だからといって無力さを感じて何もしないのではなく、そういった先人の知恵を借りて、この時代にあった設計を続けて行くつもりです。
[MUSIC]
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