CONTENT'S FUTURE
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスで出版されたという話を聞きつけ、さっそく買ってさっそく読んでみました。
結論から先に書くと、タンブラーあたりでコピーライトとかクリエイーターとかクリエイティビティとかについていろいろ考えてる人は必ず読むべき本だってことです。いろんなとこで、いろんなひとが、この問題についていろいろともがいてるんだなぁということがとてもよくわかります。
これがウェブで発表されていたとしたら、タンブラーに quote したい文章がありすぎで困っていたでしょう。読みながら、思わず無意識に何度右クリックしたかわかりません。
で、書きたいことはたくさんあるんですが、今回はあえて著作権まわりの話題ではなくて、ちょっとずれたところの話題を取り上げたいと思います。この本ではインタビュー記事としては一番最後に登場する、編集工学研究所の松岡 正剛さんの発言です。だいたいこんな感じです。
インターネットやブログの登場によって、みんながクリエイターとなれる時代がやってきたけど、いま圧倒的に足りないのは編集できる人の存在。自己編集や相互編集の重要性が高まっています。ただ、編集はめんどくさい。だから編集する快感や面白さを伝えなきゃダメ。
ここで言う編集とは、たぶん、一見無関係に見えるもの同士を結びつける作業のこと。日々おこったことをただ淡々と綴った文章は、ただの日記です。そこに編集作業が加わり、「気づき」などの要素が現れてくると「記事」になりうる。簡単に言うとそんなことなんだろうと思います。
そしてどうも、すでに誰かによって編集されたものは、そのままの状態では編集できないようです。再編集するためには一度要素に解体する必要があるのです。ということなので、相互編集という作業はかなり高度な作業だといえるかもしれません。
で、ここで気づいたんですが、いまぼくがハマっている、ハマり続けているタンブラーというのは、いろんなものを編集可能な状態に解体する作業ができているなぁということ。
たとえば、ウェブで見つけた文章の中から、自分の気になったフレーズや文章を quote する行為。あるいは、あるクリエイターによって発表された写真や絵がたくさん並んでいる中から、自分が気に入ったものだけを抜き出してクリップする行為。
あとは、どう編集するか、ですね。
- CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ (NT2X)
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- 発売元: 翔泳社
- 価格: ¥ 2,205
- 発売日: 2007/08/02
- 売上ランキング: 11106
- おすすめ度
There are 2 Comments
私も同じことを考えていました。Tumblrに貯めたデータをどのように編集するかっていうのはなんとなくWebアプリケーションではなくPCアプリケーションのマインドマップ的なものがいいんじゃないかと考えています。
■がめらさん
コメントありがとうございます。
マインドマップ的にアイデアを視覚化するのもひとつの手だと思いますが、最も優秀な編集装置は人間の脳なので、いかにたくさんの編集可能な要素を脳の中に放り込んでおくのかが重要だと思います。
それをするために、タンブラーほど効率的なツールはないと思います。
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